こんにちは、emet(@emetblog)です!
今回は、マッキンゼーに入社後、イェール大学脳神経科学プログラムに参加し、YahooでCSOをされている安宅和人さんが書かれた、『イシューからはじめよ』について紹介します。
プライベートや仕事の中で出てきた課題に対して、何らかのテクニックやフレームワークを使って考えるも、あまり効果が得られていないという人は多くいると思います。
ここでは、頑張ることも大切だが課題を見極めることの方が大切だとされています。ただ「課題を見極めると言われましても…」と思うでしょう。
そういった人に向けて、どのような考え方でどのように手段を使って課題解決をするべきか書かれている本です。
これを読むことで、適切に課題解決ができ、生産性の高い人になることができるでしょう。
・生産性を高めて、できるビジネスパーソンになりたい人
・「無駄な作業が多い気がする」と感じている人
では、どういった本なのか見ていきましょう( ..)φ
「生産性が高い」人とは?
そもそも「生産性の高い」人とはどういう人でしょうか?
まず、「生産性の低い」人とは、ただただ頑張る人、悩み続けている人を指しています。
一方、「生産性の高い」人とは、イシューを理解している人、悩むのではなく、考える人だと紹介されています。
「悩む」と「考える」の違いとは、頭の中で思考していのは同じでも、ボーっと思考が堂々巡りになっている状態と自分なりに答えを出そうとしている状態の違いです。
では、次に「イシューを理解する」とはどういうことなのか見ていきます。
「イシュー」とは
真に価値のある仕事についてまず考える必要があります。
仕事は、このような図に表すことができます。
縦軸が、解の質=努力度です。そして横軸が、イシュー度=課題の方向性となります。
真に価値のある仕事とは、右上のエリアを指します。
ただし、このエリアに属する仕事は、全体の約1%ほどしかないと言われています。
多くの社会人は、課題の方向性を考えずにとりあえず努力しています。これでは、課題の方向性が間違っているので、成果が出ないでしょう。
なので、まず順番が大切です。
課題の方向性を決めてから、努力するのです。
それにより、価値のある仕事へと繋がる可能性が出てくるということです。
つまり、「解く」前に「見極める」ということですね。
イシューの条件
次に、課題の方向性=イシューについてより詳しく見ていきます。
良いイシューの3条件というものがあります。
=検討方針があっているのか
②深い仮説がある
=常識を覆すような洞察
③答えをだせる
=既存の手法で、答えが出せるのか
確かに、検討方針が間違っていてはそもそも前提が間違っていますし、常識内の仮説であれば他のものとの差別化が難しくなります。既存の手法で答えが出せないものに関しては、答えがでないのだからどうしようもありません。
以上の3つを意識して、イシューを設定するようにしましょう。
イシューを特定
情報を集める
イシューを特定するために、情報をまず集めることになると思います。
そこで重要なことは、一次情報(本人が直接感じた情報、現場の状況)を集める ということです。
なぜこれを集めるのかというと、これを集めることで自分で考えることに繋がるといいます。
また、注意点として「情報を集め過ぎない」ということがあげられます。
情報がありすぎても決断の邪魔になりますし、一定以上集めても有効な情報となり得ない可能性が高いからです。8割くらいで問題ないでしょう。
情報は、一次情報を中心に8割程度集めるようにしましょう。
仮説を立てる
次に仮説を立てるについてです。
ここでは「MECE」が大切だとされています。
MECEとは、モレなく・ダブりもなく、ということです。
もし、男性と女性を分けるとしたらこのように分けることで、モレなく・ダブりもないと言えますよね。
しかし、もし「男性」「女性」「大人」「子供」で分けたらどうなるでしょうか?
男性、女性それぞれ大人、子供がいるので被ってしまうことになります。
このように、しっかりと被らないということが大切です。
イシューを分析する
情報を集めて、仮説を立てたら、次は分析です。
分析の時に注意すべきなのは、「答えありきで考えない」ということです。
仮説を立てて考える時に陥りがちな罠が、自分たちの仮説と正しい情報ばかり集めてきてしまう、ということです。
例えば、とある会社のガラゲーの売上が減少しているとします。
その時に、「ほかの会社となにが違うのか」「ガラケーの性能差があるのか」というような仮説を立てていたらどうでしょう。
これでは、スマホという要因の検証ができていません。
このように、木を見て森を見ずにならないということが大切です。
「伝えるもの」をまとめる
最後は、アウトプットする際のポイントです。
プロセスを磨くことが大切だとされています。これは以下の3つのことを指しています。
①論理構造を把握する、②流れを磨く、③エレベータテストに備える、この3つです。
前提が崩れていないのか確認し、しっかり構造化しておくことで流れが悪いところを無くし、So What?/Why So?を深堀して結論を端的に説明できているか、ということになります。
以上、特定することから伝えるところまでの4つのポイントを気を付けておくことで、圧倒的な生産性に繋がるのです。
まとめ
・本質的、他との差別化、現実的なイシューを設定する
・情報は8割くらいで、1次情報を中心に
・仮説は、モレなくカブりなく
・論理構造は明確にしておく
ピーター・ドラッカーさんも、
「生産性を高めるには、より賢く働くことが生産性向上の唯一の鍵である。」
と言われています。
イシューを見極め、より賢く働くことで、圧倒的生産性の高い人になることを目指してみませんか?
本書では、その他フレームワークなども紹介されていて、「ロジカルシンキング」を学ぶのであればこれを学んでおけば間違いないという本になっています。
気になった方は、ぜひ一度読んでみてください。
コメント