こんにちは、emet(@emetblog)です!
今回は、ビジネスで便利な『市場や製品分析、戦略立案のフレームワーク15選』を紹介します。
フレームワークは、分析や思考の順序が簡単に整理されているので、仕事のスピードが高まったり説明がしやすくなるというメリットがあります。
いろいろなフレームワークの中から、特に使われる便利なものを取り上げていきます。
では、見ていきましょう( ..)φ
PEST分析
「PEST分析」は、フィリップ・コトラー氏が提唱した環境分析フレームワークです。
政治的要因、経済的要因、社会的要因、技術的要因それぞれを把握して、戦略を考えることができるフレームワークです。
既存のブランドを分析する際にも使用することはできますが、市場参入前にしっかりこのような分析をしていくことが必要です。
SWOT/TOWS(クロスSWOT)分析
「SWOT分析」は、ヘンリー・ミンツバーグ氏が提唱した環境分析フレームワークです。
強み、弱み、機会、脅威それぞれを把握することで、狙うべき戦略を考えることができます。
また、これをクロスする「TOWS(クロスSWOT)分析」では、
- 機会×強み:積極的に攻めていくところ
- 機会×弱み:差別化していくところ
- 脅威×強み:改善していくところ
- 脅威×弱み:撤退するところ
このように、戦略立案の環境分析には非常に便利なものとなっています。
STP分析
「STP分析」は、PEST分析同様にフィリップ・コトラー氏が提唱した戦略立案フレームワークです。
- Segmentation:市場を細分化する
- Targeting:狙う市場を決める
- Positioning:立ち位置を考える
このように3つのステップで構成されています。
どんどん狙うべき的を絞っているイメージだと思ってください。
このプロセスは非常に大事なものになりますので、個人的には戦略立案の際には必須だと考えています。
4P分析
「4P分析」は、エドモンド・マッカーシーが提唱した戦略立案フレームワークです。
どのような製品・サービスを何円で提供し、どのような広告を打ち、どのように提供するのかを考えるものになります。
製品・サービスが出来た後のフレームワークになりますので、PESTやSWOTのような環境分析、STPのような大まかな戦略立案の分析の後に使われるものだと考えられます。
STPをより具体的に戦略に落とし込む考え方になります。
3C分析
「3C分析」は、大前研一さんが提唱したフレームワークです。
3つの円を描き、それぞれが重なるところに「自社の強みとするところ」や「競合の強みとするところ」が現れるので、その環境を分析して戦略を立てていくものになります。
「成功要因:Key Success Factor(KSF)」を発見することができるため、マーケティング戦略において重要なフレームワークだと言えますね。
この中の「Customer(市場)」の分析の際に、PEST分析を入れるとより正確な分析が行えるようになる点も覚えておきましょう。
5forces分析
「5forces分析」は、マイケル・E・ポーター氏が提唱したフレームワークです。
外部環境分析でよく利用されるフレームワークで、あらゆる競争要因を分析するものです。
- 新規参入:新規参入の脅威 =参入障壁はどのくらいか
- 代替品 :代替品の脅威 =同じような商品、もしくはそれ以上の商品が出てこないか
- 顧客 :顧客の交渉力 =値引きなどの要求によって、価格競争に陥らないか
- 供給業者:供給業者の交渉力 =原材料の高騰などによって、収益性が低くならないか
- 競合企業:業界内競争 =競合数や競合の規模などで、自社の影響力は弱まらないか
これらをそれぞれ分析することで、企業の競争状況を把握することができます。
5C分析
「5C分析」は、3C分析をさらに拡張させたフレームワークです。
「Consumer(消費者)」「Community(地域社会)」を追加することで、より明確なKFSを見つけることができる、というメリットがあります。
実は、4C分析も存在しますが、少し用途が別になるのでここでは紹介しません。
コアコンピタンス分析
「コアコンピタンス分析」は、ゲイリー・ハメル氏のコア・コンピタンス経営を利用して作られたフレームワークです。
これは自社製品・サービスの理解に使用するフレームワークで、それぞれ何の要素がその製品・サービスを支えているか把握できます。
- 模倣可能性 :模倣されないか
- 移転可能性 :技術を保有しにくいか
- 代替可能性 :代替されないか
- 希少性 :珍しいものか
- 耐久性 :長持ちするか
これらの要素をその製品・サービスが持っているか把握できるので、その他のフレームワークに転用することが多いと思われます。
SCM分析
「SCM分析」は、サプライチェーン、つまり調達段階から顧客に届く段階までのプロセスを把握するというものです。
それぞれの段階で、「原価管理」や「品質管理」、「販売先管理」などが行われることで、全体的に流れを把握しコスト削減などの効率化に繋げることができます。
ビジネスモデルも変化している現代において、しっかり流れを把握しておくことの重要性は高くなっているでしょう。
分析というよりは、経営管理に近いですが、それぞれ管理し見直すということを考えて今回紹介しました。
GCS分析
「GCS分析」は、ミクロ的な環境分析を行うフレームワークです。
PEST分析ではマクロ的な環境分析をしましたが、GCSはミクロ的に分析を行うので、これらは組み合わせて使われることが多いです。
ジャンルとは大きな括りのことなので、簡単にいうと「市場」が近いと思います。(例)労働市場
カテゴリーはその下の括りになるので、「業界」にあたります。(例)コンサル業界
セグメントはさらに細かく見るので、「商品分類」といえるでしょう。(例)ITコンサル
それぞれの大きさで分析を行うので、別のカテゴリーやセグメントで開発を行う際などにも用いられます。
VRIO分析
「VRIO分析」は、ジェイ・B・バーニー氏が提唱した競合分析フレームワークです。
「経済価値」「希少性」「模倣可能性」「組織体制」というところを見てると気づくかもしれませんが、「5forces分析」と似ています。
自社製品の競争力の全体像を理解しやすく表すことができます。
注意点としては、自社や他社のそれぞれの強みの把握が必要となるので、「3C分析」は事前に必須であるということでしょう。
9セグマップ
「9セグマップ」は、顧客のブランドに対する意識に対するフレームワークです。
横軸が、認知度や購買経験、購買頻度を表しています。
縦軸は、購買に対する意識、つまりロイヤリティ(NPS)を表しています。
自社製品やサービスが、顧客にどのように思われているのか、視覚的にわかりやすく表現されているので、次にどこのエリアを目指し何を伸ばしていくのかも分かりやすいです。
今どの位置に属しているのかは、定量調査などを行い事前に把握しておくことが必要でしょう。
バリューチェーン分析
「バリューチェーン分析」は、自社の工程を把握することで、それぞれに付加価値を見つけ出すフレームワークです。
これもまた、マイケル・E・ポーター氏が提唱したものです。
ポーター氏やばいですね(笑)
これは、購買や製造、出荷などの「主活動」とインフラや人事などの「支援活動」の2つに分かれています。
主活動の工程を見てみると、「SCM分析」と混同してしまいそうになりますが、フロー内の利益に着目しているものと、フロー内の付加価値に着目している点が違います。
支援活動の方が、付加価値を表しています。
各工程の付加価値を把握することができるので、工程毎の強みや問題点を洗い出すことができます。
PPM分析
「PPM分析」は、ボストン・コンサルティング・グループが提唱したフレームワークです。
PPMとは、「Product Portfolio Management(プロダクト ポートフォリオ マネジメント)」のことで、製品やサービスの立ち位置を理解した上で、どこに力を入れていくか考えていくことです。
縦軸が市場成長率で、横軸が市場占有率(シェア)を表しています。
それぞれの製品やサービスがどこに属するか考えることで、適切な投資判断ができます。
例えば、負け犬に投資をしていてもなかなか伸びることはありませんし、金のなる木に投資し続けることは成長率から考えても適切とはいえません。
負け犬は撤退し、金のなる木は事業は続けつつ少しずつ下げていく。このように判断することができます。
アンゾフの成長マトリックス
「アンゾフの成長マトリックス」は、名前の通りアンゾフ氏が提唱したフレームワークです。
商品と市場を既存と新規にわけた2×2で表しています。
そこからどのような成長戦略を取っていくのか見極めることができます。
「市場浸透戦略」「商品開発戦略」「市場開拓戦略」「多角化戦略」それぞれ具体的な施策については、別途考えていく必要がありますが、おおまかな戦略の軸はこのフレームワークで把握できます。
まとめ
以上、市場や製品分析、戦略立案に使えるフレームワークを15個紹介しました。
それぞれの注意点や細かい分析方法、実際の活用例などは、別記事にて紹介します。
多くのフレームワークがあるので、まずはどのフレームワークがどのような用途で使用されるか理解して、実際に使ってみてください!
これは、企業や商品・サービスだけでなく、自分にも当てはめることで自分のブランディングにも役立てるかと思います。
最後まで見ていただき、ありがとうございました。
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