クリエイティブディレクターの考え方とは?|『すべての仕事はクリエイティブディレクションである。』

すべての仕事はクリエイティブディレクションである。 ビジネス書

こんにちは、emet(@emetblog)です!

今回は、エグゼクティブ・クリエイティブディレクターであり、現在は会社を設立されている古川裕也さんが著者の『すべての仕事はクリエイティブディレクションである。』について紹介します。

世の中の多くの方が、クリエイティブな発想が求められる職業についているかと思われます。そういう方には是非読んでもらいたい本です!

題名をよく見てください!「すべての仕事は」と書かれています。

つまり、クリエイティブ職だけでなく、その他の職業の方でも参考にできる考え方が書かれているのです!

本の中身は、基本クリエイティブディレクター(CD)のことについてが主で、他職種への応用方法等が書かれているわけではありませんが、その考え方はほぼすべての職業で応用可能であると感じました。

こういう方におすすめ
・クリエイティブディレクターや
コピーライターの方
・クリエイティブな考え方が苦手な方
・相手の心を惹きつける方法を知りたい方

では、どういった本なのか見ていきましょう( ..)φ

CDはほぼすべての仕事と同じ

CDとは、1950年代に確立され、当時はテレビCMの統括のような職業でした。その下にコピーライター、アートディレクター、CMプランナーがいる形です。

一見、難しそうな専門職のように感じますが、方法さえ覚えれば誰にでもできる職業だといいます。

仕事の流れは、課題→アイデア→実行、という形です。

なるほど、確かにこの方程式は、ほぼすべての職業がそうであると言えます。だから、誰にでもできると言われているのでしょう。

逆に言えば、この職業のノウハウは、ほぼすべての職業に応用可能だということです!

仕事についてもう少し細かく分けると、

1:ミッションの発見
2:コア・アイデアの確立
3:ゴールイメージの設定
4:アウトプットのクオリティ管理
これ以外のことは、しない

この4つに分かれます。

それぞれどのように考えているのか見ていきます。

ミッションの発見

最初の仕事は、ミッションの発見です。どの仕事でも同じです。まずは目的を定める必要があるのでしょう。

ミッションとは「課題」とは違います。「課題」という漠然とした不満を、考えるべき範囲を限定することで、確かな不満へと昇華することがミッションの発見に繋がります。

ブランドのありたい姿を明確化し、言語化するということです。

この工程は、他の仕事だけではなくプライベート、あらゆる活動において大事なことです。以前の記事でも触れましたが、読書でも同じく目的を明確にするという準備が必要だと述べました。
>>【必見】読書が大嫌いだった僕が、月20冊以上読めるようになった読書術とは? | emetblog

CDでも、これが最終的な完成度の土台になると考えているのでしょう。

コア・アイデアの確立

コア・アイデア?? なんだそれ?と初めて読んだ私は思いました。

要するに、ブランドの本質の本質の本質を見極めていき、その本質を伝わるように表現したものが、「コア・アイデア」となるようです。

重要なのが、このアイデアに沿ったもの以外は取り入れない、ということでしょう。

この本では、ロンドンオリンピックのP&Gによるキャンペーンが例として挙げられていました。これは、簡単に説明すると、お母さんが選手を育て上げる家庭を描いたものでした。これでP&Gは何が伝えたかったのでしょう。

答えは、「選手を育て上げたお母さんが1番すごい!」ということでした。そして、前記したようにここでは、選手や監督がすごいといったような考えは取り入れていないようです。お母さんが凄いということを伝えたいだけですからね。

このような伝えたいことを確立することが、コア・アイデアの確立になります。

ゴールイメージの設定

ゴールイメージの設定?そんなのミッションの発見で出来ているだろ! と思うことでしょう。

どうやらこれは、ブランドについてわかってもらう場所提供を指すようです。

レッドブルやGoogleの手法を例に、どのようにしてブランドのコンセプトをわかってもらうのかということについて解説されています。

Googleの広告について知った時は、さすがGoogleだな~と感じました。興味のある方は、ぜひ調べてみると面白いですよ。

ブランドへの理解を深めてもらう。これは今後の社会で重要性を増していると思います。

マーケティング手法の1つである、「D2C」のモデルがこれを強く意識したものだと思います。

「D2C」は「Direct to Consumer」の略で、製造者と消費者が直接取引を行うというものです。よって、消費者にブランドについて深くわかってもらうことが重要となってきます。製造者は、SNSや企業ページを使って、世界観の理解を深めているようです。

この工程が、アウトプットをする際に重要となってくるのは間違いないでしょう。

アウトプットのクオリティ管理

傑作にするための最終確認です。

「びっくりさせる力×納得させる力」が必要であると説明されています。
これは日常とは違う異常な感じや、意見の対立などで構成されています。

びっくりを作る時に、日常とは違う異常な感じや、意見の対立が必要であると聞いて、多くの方が確かにと思うでしょう。

異常な日常だと、ソフトバンクの「白戸家」やBOSSの「ジョーンズ」がありますが、すごく印象に残ってますよね。声まで覚えているんじゃないですか?   
そういうことでしょう。

意見の対立は、漫画やアニメでよく見るので想像しやすいと思います。何の対立もないイエスマンだけの漫画なんて面白くないですからね。

このように相手の興味を引くようにストーリーをつくることが、アウトプットのクオリティ管理ということです。

他の仕事で例えるなら、プレゼンを頑張って考えてきて、目的や伝えたいことも考えてきたとします。そしてプレゼン本番。棒読み、何の対比もない資料では、相手の心も動かないと思います。

この工程が最終的な結果に大きな影響を与えることになるのですから、本当によく考えなければならないでしょう。

以上が、CDの主な仕事の流れです。この章だけで学ぶべき点が多くありました。

「アイデア」とは

次に、「アイデア」について書かれています。

「アイデア」についての理解がないから、世の中には「アイデア」に値しないものが多いという衝撃的なものでした。

アイデアの語源は、ギリシャ語のイデア(idea)。見られるもの、姿、形という意味だったideaに、まずプラトンが特別な意味を付与したとされる。「ものごとの真の姿」つまり「存在がまさにそうであるところのもの」という意味を。

本文から抜粋

これを、強引にひとつのフレーズにしてみる。

「対象物の本質にとって理想的な状態に変化させるための考え」

より削ぎ取って、普通の日本語にしてみる。

「対象物をよりよい状態に変化させる考え」

本文から抜粋

「アイデア」とはこういう定義であると説明されています。

イデア…聞いたことあったけど、アイデアの語源だったんだなー、と深く納得しながら読んでいました。

これを理解した上で、この定義に当てはまるように、より良い「アイデア」作りに励んでいきましょう。

CDの今後

CD等の広告業界は2度の変化があったといいます。

1995年~ ネット誕生
2010年~ 企業だけでなく社会的課題解決も求められるようになる

そして、技術の発達につれて、いろいろなツールを使って、いろいろな職種の案件に関わるようになっているようです。

今後は、CDの持つ「本質を見極め、言語化する力」等を使い、広告代理店以外での仕事も行い、CEOの代わりに課題解決をする仕事になるだろう。と考えられているようです。

まとめ

・CDの仕事は、他の仕事と同じ流れ。CDの考え方を理解すれば、ほぼすべての仕事で応用可能
・CDの仕事は、4つだけ
・「アイデア」を理解しなければ、「アイデア」になり得るものは考えられない
・CDは、CEOの代わりとなってくる

CDの仕事は、最初から最後までの管理であると言えます。この本では、他の仕事への応用方法等は書かれていません。ここに書かれている考え方から、何を学び取るかは読者次第です。

いくつか例を紹介しつつ解説されているので、どういうこと?と思ってもその後、理解できるようになっています。

この記事では、大まかな流れしか紹介していませんが、対談やより詳しい考え方についても多くのっています。

ほぼすべての職業に、クリエイティブ性が求められてきていると思いませんか?まずは、この本からそういったプロの考え方を学び取ってみましょう。

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